しずおか日赤メールマガジン

第182号 令和2年10月01日発行


 朝晩の気温が心地良く過ごしやすい日が続いています。皆さまお変わりないでしょうか。
 秋と言えばスポーツの秋です。新型コロナウイルスの影響で篭りがちになっている生活でも、隙間を見つけて体を動かしてみましょう。夜になればきっと虫の大合唱が身も心もリラックスさせてくれるでしょう。ちなみに10月10日は「10 と 10」を横に倒すと眉と目の形になることから「目の愛護デー」と言われています。日頃お疲れの目を休ませてあげる時間をつくっても良いですね。それでは、メールマガジン第182号をお届けします。

目次

1. 今月の病院ニュース
形成外科・鈴木部長がお答えします! 「キズのきれいな治し方」

2. インフォメーション
耐熱用ポリ袋で簡単プリン

3. インフォメーション
静岡大学連携職場実習講座に参加しています

形成外科・鈴木部長がお答えします!「キズのきれいな治し方」

薬局のばんそうこうコーナーには、様々な種類の商品が並んでいます。最近ではメジャーになった湿潤ばんそうこうの注意点も含めて、キズについてお話しします。

 暑い夏が過ぎ、スポーツの秋!ですね。今年は新型コロナウイルスの影響で大きなスポーツ大会の催しなどは少なくなってしまいそうですが「新しい生活様式」でのスポーツを楽しみましょう。今回は病院に行こうかどうしようか・・そんなちょっとしたキズについて解説します。
 キズにはいくつか種類があり、日常生活で遭遇してしまいやすいものには切り傷、すり傷、打撲創、やけどなどがあります。いずれのキズでも、皮膚の浅い部分(表皮)のみの損傷である場合には比較的短時間で治り、傷痕もほとんど目立たないことが多いです。しかし皮膚の深い部分(真皮)以上の深さの損傷となると、きれいに治すためには病院での処置が必要となることが多いです。例えば、切り傷の場合には縫合処置をしたほうが早く止血し、キズの開きがより小さくきれいな傷痕になりやすいです。ただ、汚いキズ(動物に噛まれたキズなど)の場合には縫合するとばい菌(細菌)を閉じ込めて化膿する原因となってしまうことになるため縫合しないこともあります。すり傷の場合は、特に屋外でキズができた場合にはキズの中に土や砂利、アスファルトなどが混入してしまうことがあります。そのまま放っておくと、それらの異物によってキズの治りが遅くなるだけではなく、異物がそのまま黒っぽく残ってしまい、「外傷性刺青」と言われる状態になってしまうことがあります。それを避けるためにはしっかり傷口を水道水で洗浄し、取れない場合には局所麻酔をして滅菌歯ブラシなどで取り除くことが大切です。
 打撲創は皮膚の表面に損傷がない場合は多くの場合には内出血(あざ)は1−2週間程度で改善しますが、打撲の程度や血をさらさらにするお薬を飲んでいる場合などは一部がコブのように硬くなり(血腫)、外科的に除去する必要がある場合もあります。
 やけどはその深さによって1〜3度に分類されており、皮膚の浅い部分(表皮)のやけど(日焼けなど)では特に病院での治療は必要としませんが、2度以上(水ぶくれができる、白っぽい皮膚になる)などの場合には適切な軟膏処置や、範囲と深さによっては外科的手術の適応となることがあります。やけどは受傷直後にはその深さの正確な判断できないことが多く、特に湯たんぽや電気あんか、電気毛布などによる低温熱傷の場合には低温でじっくり皮膚がやけどをおこしているため、1−2週間して深いキズとなることも多いです。2週間以上経っても治らない場合には病院を受診することをおすすめします。
◆キズは洗ったほうがいい、と言われましたが・・
 その通りです。日本の水道水質基準は上水道中にばい菌(細菌)はほとんどおらず、少数いたとしてもやキズの感染の原因となるようなものではありません。それより細菌のバリアとなっている皮膚が損傷しキズができているので、キズのほうがはるかにたくさん細菌がいます。それをしっかり洗い流すことでキズははやくきれいに治りやすいです。通常の石鹸を泡立てる、または泡石鹸でやさしく傷口を洗って、シャワーなどで洗い流しましょう。ただし、海外では日本に比べ水質基準が劣る国もあるので注意が必要です。

◆乾かすのがいいの?湿潤ばんそうこう(例:キズ●●●パッド)など湿潤療法がいいの?

  基本的には湿潤療法(乾かさずに傷口を密閉する)が推奨されます。ただし、汚染されていないきれいなキズであること、浸出が少ないキズであることなどが条件です。今から30年ほど前は、あたりまえのように「キズは乾かしてカサブタができれば治る」とされていましたが、様々な研究がされ、現代医学ではキズの治りにはカサブタは不要(傷痕になるだけ)、キズが治るのには乾いた環境より湿潤環境が大事、とされています。しかし汚染されたキズや浸出の多いキズでは湿潤環境でばい菌(細菌)が繁殖し化膿する原因となってしまうため推奨されません。湿潤療法をしていてズキズキ痛んできた、浸出が多くなってきた、傷口が臭う、などの場合は中止して病院を受診することをおすすめします。

災害時に役に立つ!耐熱用ポリ袋で簡単プリン

災害時には袋のままお召し上がり下さい。
 

【材料】1人前
・卵1ヶ ・牛乳100ml ・砂糖大さじ1
【作り方】
①耐熱用ポリ袋に卵、牛乳、砂糖を入れ揉むように混ぜ合わせ、空気を抜き縛る。
②鍋に耐熱用の皿を下に置き、湯を沸かし①をそっと置いて弱火で15分湯せんする。
③湯から取り出しポリ袋を流水にさらし冷やす。
④スプーンですくって盛り付ける。

 

高密度ポリエチレン製耐熱表示の耐熱用ポリ袋で
厚手の料理用が適しています
 

当院管理栄養士が考案したこのレシピ!この他にも、ホームページにて災害時に役に立つポリ袋調理レシピをいくつか紹介していますのでぜひご覧ください。ラップや調理用ポリ袋は備蓄食品と一緒に用意しておくと災害時に役に立ちます。





静岡大学連携職場実習講座に参加しています

 当院では、地元・静岡大学と連携職場実習を行っています。この講座は、静岡ロータリークラブの協力により静大地域創造学環の2年生と地域企業が対象となり、企業と学生が職場実習という機会を得て相互理解を深め、企業は人材育成や魅力向上、学生は将来のキャリアへの活用を目指す目的で、当院では2018年より参加しています。
 例年、5日間を院内で職場実習しますが今年は新型コロナウイルス感染症の影響により、新しい生活様式でWEBを活用した講義形式で行いました。講義では、日本赤十字社の事業についてから、医療の世界で働くことの意義をレクチャーし、学生さんからはデジタル化が急速に進む昨今、医療界のAI活用について等、時代背景を捉えた質問が挙がりました。
 この場を通して、学生さんが働くことの価値ややりがいを学ぶ場になることを願い今後も協力していきます。

しずおか日赤メールマガジン 第182号

メールアドレスの変更、配信解除  http://www.shizuoka-med.jrc.or.jp/about/mailmag/

このメールマガジンに対するご意見・お問合せは
静岡赤十字病院 総務企画課 mail : kikaku@shizuoka-med.jrc.or.jp

当メールの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。
編集・発行 : 静岡赤十字病院  http://www.shizuoka-med.jrc.or.jp/
令和2年10月01日発行