しずおか日赤メールマガジン

第183号 令和2年11月01日発行


皆さんこんにちは!本日11月1日は静岡市の「お茶の日」です。静岡市出身「静岡茶の祖」と言われる聖一国師(しょういちこくし)の誕生の日です。仏教の修行に行っていた宋(現在の中国)から持ち帰ったお茶の種を葵区の足久保に播いたのが、静岡茶の始まりだそうです。最近では気温もぐっと下がり、温かい緑茶が美味しいと感じるようになりました。いろいろなお茶の楽しみ方を見つけ、リラックスした時間を楽しみましょう。それでは、メールマガジン第183号をお届けします。

目次

1. 今月の病院ニュース
乳がんについて

2. インフォメーション
立体駐車場の営業再開について

乳がんについて 外科の菊池医師にうかがいました

早期発見・早期治療のために  積極的な乳がん検診を!


外科 菊池 雅之医師
 

本年4月に当院に着任した菊池医師。趣味はランニング。「…だったはずが、安倍川沿いのコースが気持ちよくて走り過ぎ、早々に足を傷めてしまって(笑)」。休日はもっぱら家族と過ごすそう。

年間罹患者は9万人、乳がん患者は増加の一途
様々ながんの中でも、日本人女性がかかる確率がとりわけ高い乳がん。母乳を作る小葉と、母乳を運ぶ乳管からなる、乳腺という組織にできる悪性腫瘍です。生涯において乳がんになる日本人女性は50年前は「50人に1人」と言われていましたが、現在は「11人に1人」まで増加。1年間に9万人を超える患者さんが新たに乳がんと診断され、その数は増加の一途をたどるばかり。背景には食生活の欧米化や、女性の社会進出による晩婚化が関係しているといわれます。

がんの性質と状態を見極め最適な治療で根治を目指す
乳がんの治療は「局所治療(手術、放射線照射)」と「全身治療(抗がん剤、薬物治療、ホルモン療法など)」から成り立ちます。検査の結果問題がなければ、多くの場合はまず手術でがん細胞を切除しますが、乳がんは切除だけで必ず治る病気ではありません。がん細胞が小葉や乳管の中に留まっている「非浸潤がん」であれば切除でほぼ治りますが、がん細胞が大きくなって乳管の外側の組織まで広がる「浸潤がん」になっていれば、リンパ節や他の臓器に転移する可能性が出てきます。浸潤がんの診断がついた時点では既に細かいがん細胞が全身に散らばっていると考えられるため、局所治療だけでは根治は難しい。そのため、がん細胞の増殖や成長を抑えるための全身治療が必要になるのです。

早期発見が何より重要!必ず受診したい定期検診
乳がんは他のがんと比べて比較的進行が遅く、多くの場合は発見されたら即座に死に至る病ではありません。近年はサブタイプによる分類が成果を上げていますし、優れた抗がん剤の開発で治療の選択肢も広がっていますから、適切な治療をきちんと続けていけば再発は防げます。何より大事なのは早期発見と早期治療、そしてそのためには定期的に検診を受けることが重要。
現在日本では、40歳以上の方で2年に1回、視触診とマンモグラフィーによる乳がん検診が推奨されていますが、受診率は40%程度と、欧米などと比べるととても低い。乳がんによる死亡数が増加しているのは先進国の中では日本だけで、これには検診受診率の低さも関係していると考えられます。当院でも検診を行っていますので、この機会にぜひ当院健診センターへ問い合わせていただき、積極的に定期検診を受けていただきたいと思います。
 
◆乳がんに注意したい年齢や体質はありますか?
日本の乳がんの罹患率は30代後半から増加し、40代後半〜50代前半でピークに。さらに閉経後の60代前半で再び増える傾向があります。リスク要因としては初潮が早い、閉経が遅い、初産が遅い、出産歴・授乳歴がないことなどが挙げられます。遺伝的要因も指摘されているので、母娘、姉妹で乳がんになった人がいれば注意が必要です。
また、閉経後は肥満がリスクになることも。乳がんの背景には食生活の変化も指摘されていますから、バランスの良い食事や適度な運動、喫煙や飲酒を控えるなど、基本的な生活習慣を見直すことがリスク低減につながります。

◆浸潤がんだった場合の全身治療はどんなもの?
抗がん剤やホルモン療法などを用いる薬物治療が行われます。患者さんのがんの性質を見極めるためにがん細胞を免疫染色などで調べてタイプ分けし、さらに全身状態やご本人の希望を考慮した上で治療方法を決定します。
参考にする項目としては、ホルモンの影響を見極める「ホルモン受容体」、がん細胞の表面に発現する「HER2タンパク」、細胞の増殖力を判断する「Ki-67値」などが代表的。乳がんはこの薬物治療が効くケースがとても多く、近年このサブタイプ分類が浸潤がんの治療に重要であることが分かってきています。

静岡赤十字病院 立体駐車場営業再開のお知らせ

長らく休業しておりました立体駐車場が営業時間を短縮し営業を再開いたします。
【営業再開日】
2020年11月2日(月)~
【営業時間】
7:30~18:00 ※土日祝日休み
当面の間、時間短縮及び平日のみの営業となります。営業再開後も、感染状況や政府からの指示に基づき、営業を自粛させていただく可能性があります。ご理解とご協力のほど宜しくお願いいたします。

しずおか日赤メールマガジン 第183号

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令和2年11月01日発行